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2006年6月15日 (木)

制度の改革 1

さて、最近はキャンプなどがあり『福祉』から遠ざかっていましたが、今日は久しぶりにMomoyoさん(学院の福祉担当の日本人教師)の授業がありました。今回はかなり長い記事になりそうなので2回に分けますね。

1980年代後半にデンマーク(国家)は赤字へと陥り改革が迫られました。そこで、当時政権を握っていた保守党が中心となり新たに国家予算の編成が行なわれ、当時、社会福祉予算の6割を占めていた老人介護を大幅に縮小する施策が取られました。

日本も現在似た様な境遇ではないですか?日本では現在、『障害者自立支援法』という新しい法律がこの4月から施行されました。特徴となるその大きな一つが『障がいを持った人も負担しましょう!』です。

さて、デンマークではどのように改革していったのでしょう!?

まず80年代に当事者より『ニーズと供給が噛み合っていない!』という声が上がり、国は予算を取り『高齢者審議委員会』なるものを発足させました。もちろん更生メンバーはすべて高齢者です。事務局も高齢者です。さらに1つの母体を中心に各地域に支部も設けました。

そこで、「何が必要か?」「どういったサービスが必要か?」をサービス受給者の当事者である高齢者に話し合ってもらい、そこから意見を国が吸い上げます。各地域に支部を設けたのも都市部には都市部の問題が、地方には地方の問題があるからです。これを国が先導して行なったのです。ちなみに会費を払えばだれでも高齢者審議委員会に参加出来、また各支部や審議委員会から国に上がったレポートは誰でも閲覧する事が出来ます。

日本では平成18年度中に地方自治体は『地方障害者福祉計画』を作成しなければなりません。全国的にみても出来上がっている所はまだ少数だと思います。さて、日本では、どのようにして『障害福祉計画』を作成するのでしょうか?このことに関しては第2回の最後でもう一度触れます。(忘れていなければ・・・)

さて、話は戻りますが、その『高齢者審議委員会』で最終的に上がった3つの事柄があります。それは

  • 自己決定
  • 継続性
  • 事故資源の開発

[自己決定]
歳をとっても自分の人生だから、周りが決めるべきではない!自分の人生は自分で決めるのだ!

[継続性]
加齢による身体機能の低下があるからと言って、なぜ施設に入らないとイケないんだっ!今まで何十年もこの家で、この地域で生活して来たのだ。その自分の生活のリズムを崩したくない

[自己資源の開発]
歳をとっても出来る事は沢山ある!確かに出来なくなる事はある。それでも何らかの支援があれば出来る事はまだまだ沢山ある

デンマークは、何かを変える時はまず現場や当事者の意見を聞く。それを国が取りまとめ県、地方自治体に下ろしていく。言うなればボトム・アップ形式。日本はどうでしょう?トップ・ダウンと感じているのは自分だけ?それとも国会議員が話し合っている事に関心を持っていない自分が悪いのか?でも国民の意見って国会に反映してる?自分の見解ではデンマークの人口は福岡県と同じ、面積は九州と同じくらい。その事も国民の意見が反映されやすいとも取れます。ただ日本は現在、地方分権を進めていますね。さて、どこまで地方がオリジナリティーを持って運営出来るのか?ここで、行き着く先が・・・『予算が足りない』市町村職員の皆さんはいつもここで頭を抱えていますね・・・。

税金が足りないの?無駄使いが多いの?在日米軍に払い過ぎなの?沖縄の人はよく知っていますが、在日米軍に対する『思いやり予算』なるものがあるのを知っていますか?

ふぅ〜、度々脱線してしまいますね・・・(+_+)

デンマークが高齢者審議委員会を結成し、そこから意見を吸い上げ、実際にどのような施策をとったか!?

高齢者審議委員会から上がった『自己決定』『継続性』『自己資源の開発』という高齢者のニーズを知った時に、さて、現在の高齢者福祉の状況はどうだろう?と考えました。そうすると全くニーズと供給が一致していなかったのですね。

高齢者福祉の根本的な考え方が『出来ない事への支援』だったからです。食事が一人では出来ない。移動が出来ない。入浴が出来ない。なら施設でそれをやりましょう!というような。

それが問題だ!と国が把握したのです。そこでデンマークは思い切った施策をとりました。それは『ホームヘルパーの廃止』です。80年代、ヘルパーは120時間の講習で資格を修得できました。『出来ない事への支援』には、それだけの時間で十分と考えられていました。

制度の改革の中で最も重要とされた点が『老人ホームの解体=在宅サービス』『教育制度の改革』でした。

『老人ホームの解体=在宅サービス』
これは、前回の記事でも触れましたが、制度上での『老人ホーム』は解体し、ハード面(建物として)での『老人ホーム』は1室(部屋)事にキッチン、シャワールーム、寝室、リビングを設け、在宅(アパート、共同住宅)とし、事務所などは支援センター、ホールや食堂はカフェテリア、その他の空いている部屋等は住居者が自由に使える木工室や手芸室、ビリヤード部屋などに移行していきました。

さらに『生活支援法』で、在宅サービスを可能にするための自宅の改造補助器具の充実なども盛り込まれ、それに伴うサービスの質の向上の必要性も生まれ、それが『教育制度の改革』にもつながりました。

続きの第2回『教育制度の改革』は、日本時間で15日の17:00に更新されま〜す。

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