さてさて、『制度の改革 1』では、デンマークがどのように改革を行なっていったのかを話しました。『制度の改革 2』では、改革の必要性から生じた『教育制度の改革』に触れていきたいと思います。出来れば先に、『制度の改革 1』を読んで下さい。
『教育制度の改革』
「出来ない事への支援」では120時間の講習を受けたヘルパーでも可能でしたが、在宅を中心に「可能性への支援」を行なうためには、さらに訓練された人材が必要となり、ホームヘルパー及び準看護士(当時、準看が老人介護に多く流れていた)の資格を廃止し、新たに出来た資格として、社会保健介護士ができました。
「可能性への支援」とは、どういうことを指すのか?
人は精神・肉体・社会・文化によって形成されていると考えており、例えば高齢により肉体(身体機能)や精神(思考能力)が低下しても・・・

その個人を取り巻く『社会』が『文化』がどのように人格形成に影響を与えていたのか?それならば社会的(例えば環境を変えてみる等)にこうアプローチすれば?文化的(この人の文化・習慣を活かす)にこうアプローチしてみれば?等といったように肉体(身体機能)が衰えたから、「老人ホームで寝たきりねっ☆」とはなりません!その人の可能性を様々な観点から追求して行きます。そのような支援を行なうには120時間のホームヘルパーで難しいのです。
さて、この社会保健介護士になるには・・・・
義務教育(9年)卒業後
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準備教育1年
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社会保健介護助士(レベル1)基礎教育1年2ヶ月
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社会保健介護士(レベル2)専門教育1年8ヶ月
高齢者介護はレベル1でも就職出来ます。実際に大半はレベル1の職員だそうです。もちろん作業療法士などの専門職は違いますよ。あと、精神関係やリーダー(管理職)にはレベル2を取得しなければなりません。ここで注目すべき点は、120時間の講習で取得できたホームヘルパーから1年2ヶ月の社会保健介護助士へと移行したのです。
デンマークでは本当に専門性を重視します。なので、施設の職員もプロフェッショナルとしての意識がとても高いです。
さて、その教育制度の中でも特筆すべき点は『実習』です。
社会保健介護士育成学校での授業の2/3は現場実習となっています。

まず、第1次実習では実習受入れ先の施設の実習担当の指導員との会議を持ちます。その会議では『期待の一致』という作業が行われます。これは実習生が実習期間に「こうなりたい!」と思う事と、指導員の「こうなって欲しい」という意見の一致を図ります。そして、それを書面化しお互いにサインします。
サインする・・・?
この疑問はちょっと置いておきます。さて、その目標設定を行ない現場での実習を積みます。そして第2次実習では第1次実習で設けた目標に達しているかの確認を行ないます。もしそこで、担当の指導員が「目標に達していない」と判断すれば、その実習生は残念ながら社会保健介護士にはなれません!!あぁ〜厳しいぃ〜(>3<)
そこで、最初の『書面でのサイン』が重要になってきます。担当指導員は第1次実習で書面化した内容のみで判断します。指導員の好みや、書面化した以外の項目で『達していない!』と判断された場合、実習生は訴訟を起こす事ができます。
このように、実習担当指導員はかなりの権限を持っています。その変わり、誰でもなれるものではなく、指導員はその現場での役職の資格の他に、『実習指導員』としての講習を受けなければなりません。
ほぇーー!
本当に、すべてにおいてプロ意識の高さを感じますね〜
「だったら、わざと第1次実習で低い目標設定をする人も出て来るのでは?」
という質問をした所、
「それは無理!だって、社会省(日本でいう厚労省)が定めたラインがあるから」
とのこと。
さらに、驚きなのは第4次実習ともなるとリーダー研修と称し、実習生が一定期間、実習先の施設の職員管理(シフト表の作成等)からマネージメントまで行なうそう・・・唖然(-□-;)
凄いですねぇ〜。
さて、そもそもこの『制度改革』の本題は何だっけ・・・?えぇ〜『制度改革 1』に戻ってみましょう・・・
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1980年代後半にデンマーク(国家)は赤字へと陥り改革が迫られました。そこで、当時政権を握っていた保守党が中心となり新たに国家予算の編成が行なわれ、当時、社会福祉予算の6割を占めていた老人介護を大幅に縮小する施策が取られました。
日本も現在似た様な境遇ではないですか?日本では現在、『障害者自立支援法』という新しい法律がこの4月から施行されました。特徴となるその大きな一つが『障がいを持った人も負担しましょう!』です。
さて、デンマークではどのように改革していったのでしょう!?
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でしたね。このように福祉の制度のみならず教育制度までも変えて行く。徹底していますね。
さて、2回にわたり『制度改革』について触れましたが、自分がここで感じた事は、必ず国が現場や当事者の意見を聞くという事です。
さて日本は現在、障がい者をとりまく法律(障害者自立支援法)が変わり、それに伴い地方自治体がその各地域の状況に応じた障害福祉施策を行なう必要性があるため、平成18年度中に『市町村障害福祉計画』を作成しなければなりません。
デンマークでは国が主導し高齢者審議委員会を発足させ住民(国民)の意見をもとに改革を行なってきました。
さぁ〜、日本では『市町村障害福祉計画』をどのように作成するのでしょうか?
ちなみに、このブログをみて下さっている皆さん!「自分はあまり障害者と関係がないからなぁ〜」と思っている方はいませんか?
チッチッチ(-3-)/
明日、あなたが交通事故に合い下半身が動かなくなったらどうします?生まれてくる子供が知的にハンディを持ってきたらどうします?仕事や学校等でストレスを抱え、鬱病になったらどうします?
あなただけではありません!
愛する人や両親、兄弟、子供がそうなったらどうします?
障害者に関係がない人なんて誰一人いないのです!ちなみに、いずれは誰でも高齢者になります。
でも、デンマークなら安心ですよ!なぜなら高い税金のおかげで障がい者にも20〜30万円の障害年金が支払われます。また病院などの医療費も無料です。
でも、日本は違いますよ!!!
障がい者になっても、新しい『障害者自立支援法』だと個人負担まであります。しかも障害年金は1級でも10万円しないですよ・・・。
みなさん、地方自治体が作成しなければならない『市町村障害福祉計画』が、誰の意見を聞いて、誰が作成し、どのような内容になるのか知らなくてもいいのですか?あなたの住んでいる市町村は、本当に安心して生活できる所ですか?
国は『地方分権』を進めています。ならば市町村のオリジナリティーはある程度は出せるはずです。
座って、行政に文句を言っているだけではダメですよ。
市民は行政が決めた事に従わなければならない『義務』があります。その『義務』があるからこそ、自分達の意見を言う『権利』がある!それが主権在民であり、民主主義であり、それが日本という国家だと自分は信じています。
デンマークは素晴らしい国です。もちろん様々な問題も抱えています。でも本当に『全ての人』を国家が保障しています。
それでも、自分は日本で、沖縄で、読谷村で生活したいと思います。だからこそ読谷村を、沖縄を、日本を変えたいと切に思います。そう思うのは自分一人だけではないですよね?
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